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冬太りを防ぐ!代謝を上げる食べ方と生活習慣のコツ

冬太りを防ぐ!代謝を上げる食べ方と生活習慣のコツ
京都市南区
有限会社創建 寿薬局
薬剤師 田中圭子 監修

なぜ冬は太りやすいのか?

冬になると「寒いから動きたくない」「つい食べ過ぎてしまう」という声をよく聞きます。
実は、冬は基礎代謝が上がる季節でもあるのに、多くの人が“冬太り”を感じやすくなります。
その原因は、体を温めようとエネルギーを使う一方で、摂取カロリーが増え、活動量が減るなど、生活リズムの変化にあります。

特に40代以降は、筋肉量やホルモンバランスの変化によって代謝が低下しやすいため、食べ方や生活習慣を見直すことが大切です。
この記事では、冬太りを防ぐための「代謝を上げる食べ方」と「生活習慣のコツ」をご紹介します。

1. 代謝を上げるための食べ方のポイント

(1)朝食を抜かない

寒い朝は食欲がわかず、朝食を抜きがちですが、朝食こそ代謝のスイッチです。
特に、体温を上げる「たんぱく質」や「温かい汁物」を取り入れると効果的。

おすすめメニュー例

  • 温かい味噌汁+卵焼き+ごはん
  • オートミールにゆで卵やスープを添える
  • 豆腐と野菜のスープ+果物

朝食でしっかり体を温めると、日中のエネルギー消費がスムーズになります。

(2)たんぱく質を意識的に摂る

筋肉を維持・増やすために重要とされているのが「たんぱく質」です。
肉・魚・卵・大豆製品などを毎食にバランスよく取り入れることで、基礎代謝の維持に役立つとされています。

1日に必要なたんぱく質の目安

  • 体重1kgあたり 約1g(例:60kgの人で約60g)

忙しい方は、豆腐・納豆・ツナ缶・ゆで卵など、すぐに食べられる食材を常備しておくと便利です。

(3)温かい食事で「内臓温度」を上げる

体の中心(内臓)が冷えると、消化機能や代謝が低下しやすいといわれています。
冬はできるだけ温かい料理や飲み物を選びましょう。

おすすめの温め食材

  • 生姜・にんにく・ねぎ・根菜類(ごぼう、れんこんなど)
  • 鶏肉・鮭・味噌などの発酵食品
  • 緑茶やほうじ茶など温かい飲み物

冷たいサラダを蒸し野菜や温野菜スープに変えるだけでも、体がぽかぽかしてきます。

(4)血糖値の急上昇を防ぐ

冬はお菓子や鍋の〆の炭水化物など、糖質の摂りすぎに注意が必要です。
血糖値の急上昇は、脂肪がつきやすくなる要因の一つとされています。

血糖値を上げにくくするコツ

  • 食事の最初に野菜やスープを食べる
  • 精製された白米やパンより、玄米や全粒粉を選ぶ
  • 甘い飲み物を控える

“食べる順番”を意識するだけでも、脂肪のつき方が変わります。

2. 日常生活でできる代謝アップの工夫

(1)「冷え対策」は最大の代謝サポート

寒さで体が冷えると、血流が悪くなり代謝も低下します。
冬太りを防ぐには、「温める」工夫が欠かせません。

おすすめの冷え対策

  • 腹巻きやレッグウォーマーで“お腹と足首”を守る
  • お風呂は40℃前後の湯に10〜15分浸かる
  • 就寝前に白湯を飲んで体を温める

とくにお腹周りを温めることで、内臓機能の働きが整い、脂肪燃焼効率の向上が期待できます。

(2)日常の「ながら運動」で消費量アップ

寒くて外出が減る冬こそ、室内での“ながら運動”も有効です。

手軽にできる代謝アップ習慣

  • 歯磨き中にかかと上げ運動
  • テレビを見ながらスクワット
  • 掃除中に腹筋を意識して動く
  • 通勤時は階段を使う

筋肉を使う機会を少しずつ増やすことで、基礎代謝の維持や向上が期待できます。

(3)睡眠の質を整える

睡眠不足は自律神経やホルモンバランスに影響し、脂肪が燃えにくくなる可能性があります。
就寝前のスマホ利用を控え、ぬるめのお風呂に浸かって体を温めることで、深い眠りに入りやすくなります。

睡眠時間が十分に取れない人も、寝る前のリラックスタイムを意識するだけで代謝アップに繋がります。

(4)姿勢を正すだけでも代謝が変わる

猫背では呼吸が浅くなりやすく、結果的に代謝の低下につながることがあります。
座っているときも背筋を伸ばし、肩甲骨を寄せる意識を持ちましょう。
血流が良くなり、冷えの改善にも効果があります。

Q&A:冬太り対策のよくある疑問

Q1. 運動が苦手でも代謝を上げられますか?

A. はい。日常動作に“意識”を加えるだけでも十分効果があります。
例えば「歩く時に腕をしっかり振る」「背筋を伸ばす」「寒くても1日1回は外に出て日光を浴びる」など、軽い活動でも代謝を高めることが期待できます。

Q2. ダイエット中でも鍋料理はOK?

A. 鍋は冬の理想的なメニューの一つです。
たっぷりの野菜とたんぱく質をバランスよく摂れるうえ、温かい汁で体も温まります。
ただし、〆の麺やご飯の量は控えめにしましょう。

Q3. 甘いものを我慢できないときは?

A. 我慢より“上手に選ぶ”ことが大切です。
ドライフルーツやナッツ、カカオ70%以上のチョコレートなどを少量取り入れることで、満足感を得ながら血糖値の急上昇を防げます。

まとめ:小さな習慣の積み重ねが「冬太り防止」の鍵

冬太りを防ぐために特別なダイエットは必要ありません。
「温かい食事を心がける」「たんぱく質をしっかり摂る」「こまめに体を動かす」——
この3つの習慣を意識することで、代謝の低下を防ぎやすくなり、春を軽やかに迎えられるでしょう。

寒い冬こそ、体を温めながら“燃えるカラダづくり”を意識していきましょう。

参考文献

  • 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
  • 日本予防医学協会「食事で乗り切る!冬の体調管理(保健師・管理栄養士コラム)」

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京都市南区
薬剤師 田中圭子

地域の皆さまの「保健室」として、心と体の両面から健康を支えることを大切にしています。自然の恵みから生まれた漢方薬を通じて、体質や生活に寄り添うご提案を行っています。「笑顔は免疫力を高める」「話す=離す」で心が軽くなる——そんな体験を通して、日々の疲れを癒やし、笑顔を取り戻すお手伝いをしています。