インフルエンザが早くも流行期に|京都府内の最新動向と予防対策

2025年、インフルエンザが京都で例年より早い流行入り
京都府では2025年9月上旬(第36週)に、インフルエンザ流行開始の目安である「定点あたり報告数1」を超え、全国に先駆けて流行期に入りました。
京都市では特に報告数が高く、9月1日〜7日の週には定点あたり2.00※と、早くも感染の広がりが見られます。
(※2025.9.12京都府感染症情報センター調べ)
例年は11月ごろから流行が始まり、冬にピーク、春先に収束する傾向ですが、今年は約2か月早いペース。感染拡大を防ぐためには、秋のうちからの予防が欠かせません。
本記事では、京都府内の最新動向とあわせて、家庭でできるインフルエンザ予防のポイントをわかりやすく紹介します。


画像引用元:京都府感染症情報センター「インフルエンザに注意!<京都府が流行期に入りました!>」より
(https://www.pref.kyoto.jp/idsc/old/2025ful_1.html)
インフルエンザとは?風邪との違いを正しく知ろう
インフルエンザは「インフルエンザウイルス」によって起こる感染症で、38℃以上の高熱や頭痛、筋肉痛、全身倦怠感などの全身症状が急速に現れるのが特徴です。
一方、普通の風邪はさまざまなウイルスが原因で、のどの痛みや鼻水など局所的な症状が中心。発熱しても37℃台程度で済むことが多く、重症化しにくい傾向があります。
特に子ども、高齢者、基礎疾患のある方は、インフルエンザによって肺炎や急性脳症などを併発するリスクが高く、早期の予防と体調管理が重要です。
京都府の流行状況と全国動向
京都府では、2024年は11月中旬に流行入りし、12月にピークを迎えました。しかし今年(2025年)は9月から流行が始まり、例年より早い立ち上がりとなっています。
地域別では京都市の報告数が最も多く、続いて中丹地域・山城地域でも緩やかに増加。府全体としてはまだ「警報レベル」には達していませんが、感染拡大の初期段階に入っていると考えられます。
厚生労働省の発表によると、全国的にも2025年は早期流行の傾向が見られ、外出やイベントの増加に伴う感染機会の増加が要因の一つとされています。
感染を防ぐためにできる5つの基本習慣

①手洗い・手指消毒を徹底
外出後の「手洗い」は効果的な感染予防法です。流水と石けんで20秒以上洗い、アルコール消毒で補うとより安心です。特に食事前、帰宅時、咳・くしゃみの後はこまめに実践しましょう。
②適度な湿度を保つ
空気が乾燥すると、のどや鼻の粘膜の防御力が低下します。室内湿度50〜60%を目安に加湿器を活用しましょう。洗濯物の室内干しも効果的です。
③栄養バランスのよい食事
免疫力を保つには、たんぱく質・ビタミンA・C・E・亜鉛などの栄養素が欠かせません。緑黄色野菜・魚・納豆・きのこ類、れんこん、里芋などが免疫ケアに役立ちます。
④十分な休養と睡眠
睡眠不足は免疫力を大きく低下させます。1日7時間前後の質の良い睡眠を意識し、就寝前はスマホの使用を控えるなどリラックスできる環境を整えましょう。
⑤人混みを避け、マスクを活用
流行期は人混みや繁華街での感染リスクが高まります。やむを得ず外出する際は、不織布マスクを着用し、帰宅後はうがいと手洗いをセットで行うことが大切です。
ワクチン接種の効果と時期

厚生労働省によると、インフルエンザワクチンには「発症を抑える効果」と「重症化を防ぐ効果」があります。
特に高齢者や持病のある方、妊婦、小さな子どもなどは、ワクチン接種が推奨されています。
京都府では、65歳以上の方などへの定期接種が2025年10月15日から始まっています。流行本格化前に接種を済ませておくと安心です。
京都市:【令和7年度】京都市高齢者インフルエンザ予防接種について
もし発症したら?正しい対応と休養のしかた

インフルエンザを発症した場合は、次の点に注意しましょう。
- 無理をして登校・出勤せず、自宅で安静に過ごす
- 咳・くしゃみの際は「咳エチケット」を徹底(マスクやティッシュで口・鼻を覆う)
- 水分を十分に補給し、脱水を防ぐ
- 高熱や呼吸の異常、意識のもうろうなどがあれば早めに医療機関へ
また、学校保健安全法では「発症後5日を経過し、かつ解熱後2日(幼児は3日)を経過するまで」を出席停止期間と定めています。焦らずしっかり回復させることが、周囲への感染防止にもつながります。
Q&A|インフルエンザ予防でよくある質問
Q1. ワクチンを打ってもかかることはありますか?
A. はい、感染を完全に防ぐわけではありません。ただし、発症率や重症化リスクを大きく下げる効果があり、特に高齢者では肺炎などの合併症予防に有効です。
Q2. 子どもや妊婦もワクチンを受けたほうがいい?
A. 妊婦や小さな子どもは重症化しやすいため、医師の判断のもとで接種が推奨されています。妊娠中のワクチンは安全性が確認されています(厚生労働省Q&Aより)。
Q3. 家族が感染したとき、家庭内で気を付けることは?
A. 換気をこまめに行い、食器やタオルの共用を避けましょう。看病する人はマスクを着用し、接触後は必ず手洗い・消毒を行うことが大切です。
まとめ|早めの対策で京都の冬を健やかに
2025年の京都では、例年より早くインフルエンザが流行期に入りました。
今後、気温の低下とともに感染が拡大する可能性があります。
手洗い・加湿・睡眠・栄養・ワクチンの5つを意識して、体調を整えることが何よりの予防策です。
「ちょっと喉が痛い」「体がだるい」と感じたら、無理せず休みをとり、早めのケアを心がけましょう。
毎日の小さな習慣が、自分と家族を守る防御策になります。
参考文献
• 京都府 インフルエンザに注意!<京都府が流行期に入りました!>
• 厚生労働省 インフルエンザQ&A
• 厚生労働省 インフルエンザワクチン(季節性)
• 首相官邸 インフルエンザ(季節性)対策



