乳がん検診のマンモグラフィとエコーの違い|どちらを受けるべき?

乳がんは、日本人女性がかかるがんの中でも比較的多いとされている病気です。
近年は検診の普及により早期発見されるケースも増えていますが、「どの検査を受ければよいのかわからない」という声も少なくありません。
特に多くの方が迷うのが、
- マンモグラフィ
- 乳腺エコー(乳腺超音波検査)
の違いです。
「マンモグラフィだけで大丈夫?」「エコーも受けたほうがいい?」など、検査方法の選択に悩む方も多いでしょう。
この記事では、乳がん検診で行われるマンモグラフィとエコー検査の違い、メリット・デメリット、年代別の考え方などをわかりやすく解説します。乳がん検診を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
乳がん検診で行われる主な検査は2種類

乳がん検診では主に次の2種類の検査が行われます。
マンモグラフィ(乳房X線検査)
乳房を圧迫してX線で撮影する検査です。
乳がん検診では最も一般的な方法で、多くの自治体の検診でも採用されています。
乳腺エコー(乳房超音波検査)
超音波を使って乳腺の状態を確認する検査です。
乳房にプローブを当てて、内部の構造を画像として確認します。
どちらも乳がんの早期発見を目的とした検査ですが、見つけやすい病変や特徴が異なるため、それぞれの違いを理解しておくことが大切です。
マンモグラフィとは?特徴とメリット

マンモグラフィは、乳房を専用の装置で圧迫してX線撮影する検査です。
乳房内部の構造を画像として確認することで、乳がんの兆候を調べます。
マンモグラフィの特徴
主な特徴は次の通りです。
① 石灰化を見つけやすい
乳がんの初期段階では、乳腺内に微細な石灰化が現れることがあります。
マンモグラフィは、この微細な石灰化を見つけるのに適している検査とされています。
② 検診として広く採用されている
多くの自治体の乳がん検診では、40歳以上の女性を対象にマンモグラフィ検査が行われています。
京都市でも、40歳以上の偶数年齢の女性を対象に、乳がん検診としてマンモグラフィ検査を行っています。
京都市の乳がん検診の対象者や費用、申し込み方法については、
「京都市の乳がん検診は無料?対象者・申込方法・検診内容を総まとめ」
の記事で詳しく解説しています。
③ 乳がん死亡率の減少に関連する可能性が示唆されている
海外や日本の研究では、マンモグラフィ検診が乳がん死亡率の減少に関連する可能性が示されています。
マンモグラフィの注意点
一方で、次のような点もあります。
- 検査時に乳房を圧迫するため痛みを感じることがある
- 若い女性では乳腺が密で見えにくい場合がある
- 放射線を使用する検査
ただし、検診で使用される放射線量は非常に少ないレベルとされています。
乳腺エコー(乳房超音波検査)とは?特徴とメリット

乳腺エコーは、超音波を使って乳房の内部を観察する検査です。
体表からプローブを当てて画像を確認するため、痛みが少ない検査とされています。
乳腺エコーの特徴
① しこり(腫瘤)を見つけやすい
エコー検査は、乳房内のしこりや腫瘤の有無を確認するのに適しています。
② 乳腺が発達している人でも観察しやすい
若い女性は乳腺が密な「高濃度乳房」であることが多く、マンモグラフィでは見えにくい場合があります。
そのようなケースでは、エコー検査が有用とされることがあります。
③ 放射線を使わない
エコー検査は超音波を使用するため、放射線被ばくの心配はありません。
エコー検査の注意点
一方で、次のような特徴もあります。
- 微細な石灰化は見つけにくい
- 検査者の技術による差が出やすい
- 検診としての有効性について研究が続いている段階
そのため、エコー検査はマンモグラフィの代替ではなく、補助的に行われることも多い検査です。
マンモグラフィとエコーの違いを比較
マンモグラフィとエコーの主な違いを整理すると、次のようになります。
| 項目 | マンモグラフィ | 乳腺エコー |
| 検査方法 | X線撮影 | 超音波 |
| 得意な所見 | 石灰化 | しこり(腫瘤) |
| 痛み | 圧迫による痛みあり | ほぼなし |
| 放射線 | あり | なし |
| 対象年齢 | 40歳以上で推奨されることが多い | 全年齢 |
このように、見つけやすい病変が異なるため、両者は役割が違う検査といえます。
年代別|どちらを受けるべき?
検査の選択は、年齢や乳腺の状態によっても変わることがあります。
20〜30代
若い年代では乳腺が発達していることが多く、マンモグラフィでは見えにくい場合があります。
そのため、
- 乳腺エコー
- 医師の診察
などが行われることがあります。
ただし、自治体の乳がん検診の対象外となることも多いため、気になる症状がある場合は医療機関に相談することが大切です。
40代
40代は乳がんの罹患率が上昇し始める年代とされています。
多くの自治体では、
マンモグラフィ検診(2年に1回)
が推奨されています。
また、乳腺の状態によっては、
- マンモグラフィ+エコー
を組み合わせる検査を行う医療機関もあります。
50代以降
50代以降は乳腺の脂肪化が進むことが多く、マンモグラフィで乳腺が見やすくなる傾向があります。
そのため、マンモグラフィが基本となるケースが多いとされています。
マンモグラフィとエコーは両方受けた方がいい?
「両方受けた方が安心なのでは?」と考える方も多いでしょう。
実際、医療機関によっては
マンモグラフィ+エコーの併用検査
を行っているところもあります。
併用することで
- 石灰化の検出(マンモグラフィ)
- しこりの確認(エコー)
といった異なる特徴を補い合うことが期待される場合があります。
ただし、検査の必要性は
- 年齢
- 乳腺の状態
- 家族歴
- 症状の有無
などによって変わるため、医師と相談しながら決めることが大切です。
乳がん検診を受ける際のポイント
乳がん検診を受ける際には、次の点も意識しておきましょう。
定期的に検診を受ける
乳がんは早期発見が重要とされています。
症状がなくても、定期的に検診を受けることが大切です。
自己触診も意識する
日頃から乳房の状態を確認しておくことで、
- しこり
- 皮膚の変化
- 乳頭分泌
などの異常に気づきやすくなる可能性があります。
気になる変化があった場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
検診内容を事前に確認する
医療機関によって、
- マンモグラフィのみ
- エコー併用
- 女性技師対応
など検査内容が異なる場合があります。
安心して受診するためにも、事前に確認しておくとよいでしょう。
まとめ
乳がん検診で行われるマンモグラフィとエコーには、それぞれ次のような特徴があります。
マンモグラフィ
- 石灰化を見つけやすい
- 自治体検診で広く採用されている
乳腺エコー
- しこりを見つけやすい
- 若い女性の乳腺でも観察しやすい
どちらが良いというよりも、役割が異なる検査であり、年齢や乳腺の状態によって適した検査が変わることがあります。
なお、乳がん検診の方法や推奨年齢については、厚生労働省や国立がん研究センターの「がん情報サービス」などでも詳しい情報が公開されています。
・厚生労働省 がん検診について
・国立がん研究センター がん情報サービス|乳がん検診について
乳がんは早期に見つかるほど治療の選択肢が広がるとされています。
そのため、定期的な検診を受けることが大切です。
「どの検査を受けるべきか迷っている」という場合は、医療機関で相談し、自分に合った検診方法を選びましょう。






